2011年9月25日日曜日

11.9.10 よへろ

今回は博物館観覧の話。

8月下旬のとある日、テレビのザッピングをしていたら、中川家・礼二が鉄道員のカッコで出ている番組に遭遇した。東京ローカル局・MXテレビの番組で、江戸東京博物館で開かれている『東京の交通100年博』の紹介だった。
100年博は都営交通100周年記念の特別展で、1911(明治44)年に当時の東京市が東京鉄道株式会社を買収して市電を走らせたのが起源となっているそうだ。

実物車両の展示もあることが切り札となって、7月14日開始のこの展の最終日である9月10日、滑り込みで観覧してきた。


リアル模型

江戸東京博物館は両国にある。東西線から門前仲町で都営大江戸線にのりかえて向かう。


12-000形(門前仲町)

大江戸線の車両を今のカメラで撮ったのはこれが初めて。乗る機会はたまにあったが。現在はホームゲートがある駅とない駅が混在している状態で、両国駅は未設置だった。博物館の地元・墨田区に住む同僚と待ち合わせのため、両国での大江戸線は撮らなかった。

大江戸線の両国駅から外に出たのは初めて。大江戸線は国技館の前ではなく、国技館の裏の江戸東京博物館の裏の清澄通りの地下を通る。JRとののりかえは距離があって不便なことを知った。
江戸東京博物館3階のオープンエア空間に上がって同僚と合流。博物館は巨大な建物で、国技館の威厳がそがれている。ま、いまの国技館は別の意味で威厳がそがれているというところか。
なお、この博物館の建設時に地中から不発弾が見つかり、休日に総武線を止めて除去作業が行われたのは過去の記事の通り。

常設展も観られる¥1,520のチケットで入館。まずはお目当ての特別展の会場の1階へ。
特別展はものすごい人出で驚く。それもそのはず。私はこの時点では翌日までだと思っていたのだが、前述のとおりこの土曜が最終日だった。
展示は都営交通を中心に営団地下鉄などその他の事業者のものも多数混じっていた。ただ、人が多すぎて落ち着いて眺めることは困難だった。

目立っていたのは東京市電ヨヘロ1形のモックアップ。「ヨ」は四輪、「ヘ」はベスチビュール(運転台の風よけ…要は顔の部分付)、「ロ」は大正6年登場を意味するという。





東京市電ヨヘロ1形モックアップ

緑色の座席ほかパーツ類はリアル(というか本物?)で、人気はチンチン電車のあの「チンチン」のベル。私もひもを引っ張って鳴らしてみた。適度な重さのレスポンスが気持ちいい。
都電の系統板コレクションは壮観だった。うち2枚は博物館側でなかなか見つけられず、個人のコレクションから拝借したそうだ。

バスに関してはかつての東京市バス「円太郎バス」(愛称の由来は個々でお調べください)の実物があった。バスと言っても小さなクラシックカーの荷台にロングシートを作ったようなもので、『ドナドナ』が聞こえてきそうなものだった。

写真や模型でいろいろ知ることができたが、バスで面白かったのは「水陸両用車」。
現在ほど排水設備が整っていない時代、江東区などの海抜ゼロメートル地帯では大雨などで道路が冠水することが多く、その対策として試作された。実際走らせてみたら、水陸両用車が水をかきわけて起こした波が建物など周囲の構造物を破壊してしまい大ひんしゅくを買ったそう。考えればわかることだと思うが…。
結局は「陸用」…つまり普通のバスとして使われたそうだ。交流区間しか走らなかった交直両用電車(…例えば417系)的だ。


ひみつの里帰り

地下鉄のシールドトンネルの解説模型などを眺めてから、総武快速線の東京トンネル坑口脇のオープンエアスペースへ移動。
ここが、今回私が訪れるきっかけとなった都電6000形、函館市電排4号の実物展示エリア。



都電6000形

黄色い車体を保つ都電6086号。都電荒川車庫で保管されているものだが、今回は上下分離して陸送で搬入された。







都電6000形

車両の脇には昭和の風景のセットが組まれていて、風情を醸し出している。ただ、このスペースをもうちょっと明るくしてほしかった。




都電6000形

人を切って撮ることは至難の業。またスペースが狭いため引いて撮ることもできない。これは撮ることを主体にしていないから当然ではある。


都電6000形(mb)

広角が効くケイタイで撮ってみた。でも、広角にすれば人もより入るわけで。

6000形の向かいにはトラ縞の奇妙な車両。






函館市電排4号

はいよんごう。函館市電の雪かき車で「ササラ電車」と呼ばれる。夏場のため出番がないが、実は現役車両。


函館市電排4号(mb)

なぜこの車両がここに来ているのかというと、室内にモックアップがあったヨヘロ1形のなれの果てなのだ。車体の形がたしかにそんな感じだ。
しかし、出番がないからと言ってもこの車両を持ってくるのは大変だったんじゃないだろうか? ヨヘロ時代のサイズではないわけで。









函館市電排4号

ササラ電車を一回り眺めて特別展観覧は終了。

そして、チケットを買うときは「ついで気分」だった常設展に移動したのだが…。
さすが巨大な建物だけに、常設展スペースも広大。いろいろ面白いものがあったが、気づいたら19時を回って閉館まで残り30分のアナウンス。結局昭和関連の展示をあまり観られずに終わってしまった。
観覧に費やした時間は常設展のほうが圧倒的に長かった。まさか博物館観覧で歩き疲れるとは、想像もしていなかった。

夕飯は家で喰うつもりだったが、両国駅近くのつけ麺屋の油そばを喰って帰宅した。

(右フレーム上部から入れるアルバムに、掲載した写真をカテゴリ別にまとめています)